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高温の物体からの放射 (考えてみよう)
物理の教科書には「熱放射のエネルギー分布」といったタイトルのグラフが掲載されている場合がある。3000K〜6000Kという高温物体から放射される電磁波のエネルギーと波長との関係をグラフにしたものである。
とくに6000Kの物体のグラフと太陽放射とはとても酷似している。つまり太陽の表面温度は6000Kであることが分かる。またヒトの目は,ちょうど,もっともたくさん放射される電磁波を感じるようにできていることもわかる。なんて素晴らしい進化だろう,と思えるグラフでもある。
皆さんはどう思いますか?
さて,シャープペンの芯(0.5mmで濃さはBがよい)に変圧器を利用して交流電圧を加え,電流を流すとどうなるか。
(1)まず数Vの場合。煙が発生する。煙感知器が反応しないように!?
(2)10〜20秒後にさらに数V上昇させる。
(3)ゆっくりと電圧を上げていく。
(4)さあ,色の変化が分かりますか? これが大切なんです。上で説明したグラフの理解を助けてくれるでしょう。
それでは動画を見てみましょう。
アップル・クイックタイム形式 ウィンドウズ・メディアプレーヤー形式
注意・・・実物を肉眼で見た場合とは色合いがずいぶん違います。カメラの限界でしょう。またカメラは明るさも自動で判断して映像の明るさを変えますから,色だけでなく明暗も実際のものと比べると不自然です。
下写真は終わったあとのシャープペンの芯の様子です。すごく細くなっていますね。芯の主成分である炭素と空気中の酸素が反応した結果です。
参考:講談社ブルーバックス「ふしぎ体感、科学実験」