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はく検電器 (実験・実習・製作)
私が考案した,手製のはく検電器について,製作方法と実験方法を書きます。
生徒の作品 (右は教師がサンプルとして見せたもの) 中央はキンカンの箱で作っている
はく検電器の製作
●準 備
アルミホイル,ティッシュなどの空き箱,カッター,セロハンテープ,ストロー(2本),ハンカチorティッシュペーパー,両面テープor接着剤,食品トレイなどの発泡スチロール
●製作方法
(1)アルミホイルを、幅1cm、長さ8〜10cmの長方形になるようカッターで切る。同じものを2枚作る。また,頂部のアルミホイルを長方形に切る。
(2)図のようにステンレス板の中央に、セロハンテープでアルミ箔2枚を貼り付ける。少しずらすのがコツ。
アルミ箔を下に垂らしたとき、アルミ箔がほぼ真下に垂れることを確認する。2つのアルミ箔どうしが接触するかしないかのぎりぎりになるよう、アルミ箔の取り付け部分やアルミ箔の曲がりを手や鉛筆の先で調整する。 (この作業がとても大切!)
(3)箱の上面と、側面に長方形の穴をあける。上面の穴は大きすぎないように(細長い方のアルミホイルが通ればよい)。
(4)上面の穴の上に、同じ大きさの穴を開けた食品トレイなどの発泡スチロールの板を置く(テープで固定)。
(5)上から(2)で作った部品をそっと置き、両面テープや接着剤などで固定する。このときセロハンテープは使わないこと。
上部の穴を下から見たところ
●うまくできているかどうかの確認方法
<その1>
ストローとハンカチをこすり静電気(ストローはマイナス)を発生させ、最上部のアルミ箔に近づけると、垂れ下がった方のアルミ箔が開けば成功。開きが小さいときは、ストロー2本で行ってみると、大きく開くこともある。
<その2>
テレビ画面に近づけ,テレビのスイッチをONにしたり,OFFにして,はくが反応するかどうか見る。
●うまく開かない場合
アルミ箔の取り付けを調整する。
部屋はなるべく乾燥した状態がよいです。雨降りだったり,湿気が多いと実験に向きません。
ストローの代わりに,塩化ビニールパイプとティッシュペーパーを使うと,静電気は大きく得られる。
静電誘導実験
●実験方法
最初は,はくは閉じた状態にしておくこと。
(1)ハンカチでこすったストローを近づけると,垂れ下がった方のアルミ箔はどうなるか。
(2)ストローを近づけたままの状態で,最上部のアルミ箔に指を触れると,垂れ下がった方のアルミ箔はどうなるか。
(3)次に指を離してから,ストローを遠ざけると,どうなるか。
(4)さらに,今度はストローを(1)よりも近づけると,どうなるか。
(5)ストローを最上部のアルミ箔に何度もこすりつけると,どうなるか。
注意:乾燥した部屋で行うと静電気実験は成功しやすい。
質問:発泡スチロールは何のために置くのでしょうか。