力のつりあいの秘密
”つりあう”ということばはよく言いますし,よく聞きます。では”つりあう”とはどんなことなのでしょうか。つりあっているとき,生じている力にどのような秘密がかくされているのでしょうか。
用意するもの
ハンガー,車輪に溝がついているドアの車輪(かっ車として使う)2個
糸(1.5m程度),5円玉(12枚),はさみ,分度器,ペーパークリップ(3)
方眼紙(グラフ用紙),機械油
つりあい実験器を作ろう!
針がね状のハンガーのねじれているところをほどき,かっ車を通してから,ハンガーのねじれを元の状態に戻します。次に,かっ車におもりのついていない糸をかけます。糸の両端には,ぺーパークリップを変形させた「ひっかけ」を糸でくくりつけます。最後に,かっ車にかけた糸の中央部付近に,もう1本,「ひっかけ」をつけた糸を結んでおきます。
実験するときは,ハンガーを安定したところに引っかけます。またかっ車の回転が悪いときは,機械油をさします。
これで実験の準備はOKです。
力のつりあいの秘密をさぐろう
5円玉(1枚3.75g)をそれぞれ数枚ずつ引っかけます。全体のゆれがとまったところで,糸の交点に分度器をそっとあて,図の矢印の角度を読みとります(2カ所)。この実験図では,左に3枚,右に4枚,真ん中付近に5枚の5円玉がつるしてあります。
方眼紙を用意してください。方眼紙の中央に原点0を書きます。5円玉3枚なら3cmという長さで,方眼紙に0から矢印を描きます。角度は分度器ではかったとおりにします。このとき,左の5円玉は,左上を向いた矢印。右の5円玉は,右上を向いた矢印。真ん中付近の5円玉は,下を向いた矢印で描いてください。
方眼紙のA,B,C,D,Eのめもりを読みます。このめもりの数字を足したり引いたりすると,あることに気がつきませんか? そうです。それが力のつりあいの秘密なのです。5円玉の枚数を変えて,いろいろと試して下さい。
この実験の場合は,辺の長さが,3:4:5の直角三角形になりますね。