実験 電気パン
ホットケーキミックスやベーキングパウダーには重ソウ(NaHCO3)が入っている。これは電解質。水に溶かせば電気を通すようになる。
100Vの交流で約0.5〜2Aの電流が流れる。つまり200〜50?の抵抗を持っていることになり、これは50〜200Wのヒーターに相当する発熱量を持つことになる。
この熱で重ソウは熱分解し炭酸ガスを出す。ドロッとしたゾル状の小麦粉は熱で固体状になってくると、電気を運んでいたイオンが動けなくなって電気が流れなくなってくる。そしてパンが焼き上がると自動的に電気が切れます。
(所要時間10分)
●材料
ホットケーキミックス100g 水90gぐらい
ステンレス板 交流電流計(10A) リード線 はさみ 割り箸
空の牛乳パック1本
●手順
空の牛乳パックを10cmくらいの高さで切る。下部を使う。
ステンレス板2枚を牛乳パックの内側に密着させる。
ホットケーキミックスと水をよく混ぜ、だまができないようにする。
図のように、リード線を用いて配線する。なお交流電流計の端子は10Aのところを接続すること。
●実験中の観察
・電流計の針のふれの様子、変化を見る。どういう ときに急激な変化があるか。
・牛乳パックに外側からさわってみる。
・ドロドロした状態から、二酸化炭素の泡が出てくる。
参考
食品衛生法に基づく器具及び容器包装の規格基準に、電流を食品に流す装置の電極について定めがある。「電極は、鉄、アルミニウム、白金、チタン以外の金属を使用してはならない。ただし、食品を流れる電流が微量である場合にあっては、ステンレスを電極として使用することは差し支えない。」となっている。
●考察
時間を横軸に、流れた電流を縦軸に、グラフを描け。(30秒ごとに点を打ち、折れ線グラフにする)
グラフについて,最初グラフが増加曲線になるのはなぜか。
その後,減少曲線になるのはなぜか。
参考文献 理科おもしろ実験・ものづくり完全マニュアル(東京書籍)