演示実験  断熱膨張・断熱圧縮と気体の温度

2001年7月3日12:35頃 授業中の実験です。
天気は曇り,気温32℃,湿度約60%という条件です。

下の写真のように,ペットボトルに空気入れとデジタル温度計をセットします。もちろんゴム栓できっちりと密封します。
ペットボトルの中は水を入れずに,周囲の空気と同じにしておきます。



実験前にペットボトル内の気温は33.1℃でスタート。
生徒が空気入れで空気を送り込んでいきます。写真の空気入れは気圧計付きなので,おおよその気圧も分かります。
20秒くらいで2.5気圧程度にしたときの温度は36.8℃。
その後,ゴム栓をはずして一気に断熱膨張させます。すぐにゴム栓をして,20秒くらい後の温度は34.9℃でした。


また,一気に断熱膨張させたときに,ペットボトル内部に霧が発生しました。これはよくある実験ですが,今回ははじめに水を一切入れていないのです。それにもかかわらず霧が出たのはなかなか驚きでした。


さて,断熱膨張後の気温は実験前まで下がりません。この原因の一つには,やはり霧の発生があると思われます。気体の水が凝縮するとき,凝縮熱を放出します。そのせいで温度の下降にブレーキがかかったのでしょう。

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