実験 直線電流による磁場

●目 的
 直線電流の周りにできる磁場の向きを調べ、磁場の強さが、電流の大きさと直線電流からの距離によって、どう変わるかを調べる。

●準 備
 電源(乾電池4本)、電流計(5A)、滑り抵抗器(30Ω)、スタンド2台、
 エナメル線2m、リード線(5〜6本)、スイッチ、方位磁針、分度器、
 ものさし、電卓

●方 法


 

(1)図のように配線し、写真のように分度器を置く。エナメル線と方位磁針と0゜−180゜ラインの3本が重なるように配置。このとき方位磁針の近くには鉄製品を置かないようにし、水平部分以外の導線は、磁針から遠ざけるようにする。

(2)滑り抵抗を0Ωにし、電流Iと磁針のふれの角θを記録する。同時に右ねじの法則を確認する。

(3)距離rを一定にしたまま、抵抗値を大きくして電流を変化させ、Iとθを記録する。

(4)電流を一定にしたまま、rを大きくして、rとθを記録する。

(5)表1をもとに、tanθとIとの関係をグラフに描く。これによりHとIはどのような関係にあるかを調べる。

(6)表2をもとに、tanθとrとの関係をグラフに描く。これによりHとrはどのような関係にあるかを調べる。

●実験をはじめる前に
方位磁針のN極は、電流が流れないときは地磁気の水平分力Hの向きに向くが、電流が流れると水平分力Hと、電流によって磁針の位置にできる磁場Hとの合成磁場の向きに向く(下図)。これから、H=Htanθが得られる。すなわち、Hの大きさはtanθに比例するので、Hの大小については、tanθの大小を調べればよい。


●考察
(1)tanθとIのグラフから、HとIとはどのような関係があるといえるか。
(2)tanθと1/r のグラフから、Hとrとはどのような関係があるといえるか。

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