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 電気素量の測定 (考えてみよう) 

S61年度 東海大学 4番 (旺文社「大学入試問題正解」P178)

ミリカンの実験について,空欄に適当な語句を語群より選び記号で答えよ。



 2枚の水平な金属板を,上下に少し離して置きます。それぞれの金属板はスイッチをとおし,高圧電源の各々電極につなぎ,また金属板どうしは直接導線でつなぐこともできるようにしました。また,上の板の中央に小さい孔があり,この孔の上から1mmの約1000分の1の半径の油の小滴をスプレーすることができるようにしてあります。彼は2枚の金属板の間を横から水平に観察できる望遠鏡を用意しました。小さな油滴が孔を通して2つの金属板の間に入ると,1つ1つの油滴は望遠鏡によって,黒い背景に浮かんだ輝く星のように見えました。

 望遠鏡の視野の中には3本の水平な線が見えるようにしてあり,【 ア 】がこの水平線の間を通過する時間を測りました。

 こうして,彼は地球の重力による油滴の【 イ 】速度を測定しました。このような小さい油滴ではその速度は1秒にわずか数分の1mmであります。小滴は小さい孔から噴霧器で吹き込まれるときに,摩擦によって【 ウ 】します。ここで彼は電源のスイッチを入れ,小滴が上の金属板の方に引きつけられるようにしました。小滴は上に昇っていきます。このようにして,【 エ 】速度が測定されます。続いて両方の板を直接導線でつなぐと小滴はふたたび【 オ 】しはじめます。【 カ 】速度は,どの小滴もほぼ一定でしたが,【 キ 】するときの速度は異なりました。

 この実験では,それらの速度の差は,油滴にとらえられた【 ク 】に比例します。そして,測定結果によると,それらの値は正確にある値の【 ケ 】倍になっていることがわかりました。彼はこのような実験を通して単位【 コ 】の精密な値を決定し,このことによって物理学上きわめて重要な寄与をしました。


  <a>上昇 <b>降下 <c>電荷 <d>奇数 <e>油滴 <f>偶数 <g>帯電 <h>整数



この文章はもともとミリカンがノーベル物理学賞を受賞して,記念講演で話した内容の一部です。

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