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 お湯の冷め方 (実験) 

高温の物体と低温の物体を接触させておくと,やがて温度は等しくなる(熱平衡状態)。教科書にもそのときの温度変化の様子をグラフで示しているものが多い。
ここでは実際に,熱い湯を室内で放置しておくとどのような温度変化を示すか調べ,熱の逃げ方の特徴を探る。

次のものを用意します。
  お湯(50〜100cc程度),ガラスコップ,攪拌用割り箸,温度計(2個),手袋,雑巾

  温度計は水温用と室温用と2本用意してください。できることならデジタル温度計がお勧めです。応答速度が速く,読み取りミスも軽減できます。


     熱湯を扱うため,やけどに注意!   手袋をはめてコップを持とう。


次のような手順で行います。

(1)ビーカーにお湯を適量取る。その量は記録しておく。
(2)お湯の中央付近に温度計の先端が位置するようにセットする。
(3)もう一つの温度計で室温を計測。ビーカーの近くがよいが,近すぎると湯の熱の影響を受けるため気をつけよう。
 実験者の息がかかったり,冷暖房器具の近くも要注意。
(4)30秒ごとに水温を計測する。
(5)計測は20分程度行う。
 なお,実験中は湯を攪拌し続けるか,まったく攪拌しないかあらかじめ決めておく。
 攪拌する場合は複数で交代で行おう(温度計にぶつからないように)。
(6)実験終了後,すぐに室温を記録する。

分析をしよう。

(1)グラフ作成およびその分析のため,次の操作をする。 <C>は上級者用。
 <A>全データについて,水温と室温との温度差をとる。
 <B>横軸を時刻縦軸を温度差として方眼紙にグラフを描く。
 <C>同様に,片対数方眼紙にグラフ化する。
   片対数方眼紙は文房具屋さんで取り寄せることができます。 あるいは学校の先生に相談しよう。
   エクセルなら,グラフの「軸の書式設定」で,対数目盛を使えます。下参照。
     


(2)以上のことから何が分かりますか。

(3)できるなら温度降下モデルについて理論を考えてみてください。

(4)今回の場合何分経過すると,水温と室温との差が1Kになるでしょうか。


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