2014年センター試験「物理 I 」について

最近のセンターの問題は安定しており,突飛な問題もない。きちんと学力を試せるように作られている

第1問

見ただけでこたえられる問題もあり,比較的易しいようだ。
問5では間違っても答えによっては部分点(?)が与えられる。私がかねてから意見を言っていたが,複数の空欄を正しく埋めてようやく1つの解答を得られる問題など作らず,1つずつ点を与えるべきであるが,少し前進である。
問6は,予備校の解答を見ると力のモーメントを用いて解説されている。大きさがあるのだからその通りなのだが,「軽い棒」なので単純に力のつりあいでも解ける。

第2問

オシロスコープを授業で使おうという教員向けメッセージも含んでいるのだろうか。私としては少しでも多くの高校でオシロスコープを授業で使ってほしい。ついでに,受験生・高校生のみなさん,オシロスコープは基本的に電圧を測るものです。また本文の最大電圧という言葉にも注意を。60Hzということは,
 波6つで0.1秒=10目盛中に波6個=5目盛中に波3個
と考えるとよい。
問2は勘違いをしやすいと思われる。少し前のセンター試験に,送電線の電力ロス問題が出されていた記憶があるが,よく似ている。交流がどいういったところで優位性があるのかを述べたもので,面白い。
問3は第1問の問4とカブリである。極力カブリは避けるべきと考える。
問4は問3の装置や設定をうまく使いながら,電磁誘導を問うており,練られた問題だと感心した。

第3問

ベルトコンベアに例えたドップラー効果を考えさえる問題。
これって物理教員なら授業で使っているネタと思われる。
問1は解答によっては部分点(?)がもらえる。問2では何故もらえないのだろうか?
問4は珍しい設定だが,難しくはない。できるだけ文字式で計算をすすめ,最後に数値計算をするように。そうすると計算が楽になり,時間節約にもなる。

第4問

グラフ選択肢はもう少しダミーを用意したほうがいいのではないだろうか。簡単すぎる。
 力のつりあい=加速度ゼロ 
を忘れないように。
B問題の問4では選択肢をチラっと見ると,解く方針がまとまる。
C問題は熱力学。対策がおろそかになっていれば解けなかったかもしれない。理系で2次対策の勉強をきちんとしていればスラスラ解けるだろう。問6でのボイルの法則や問7でのボイル・シャルルの法則が適用できなければ大きく点を落としそうである。

全体としては計算量も適度で,問題量も問題なし。勉強をきちんとしていれば対応できるものばかりである。変にあせらず,平常心をもって入試に臨むことが肝要であろう。
来年度からは数学と理科が新課程に移行する。過去問は過去問としてしっかり活用しつつ,日常の授業を大切にして,学力を身につけてほしい。