2013年センター試験「物理 I 」について

2013年度センター試験「物理 I 」を解きました。
問題入手先の例→こちら
下記の内容は以前ブログで掲載した文章(2013.1.21.)に,加筆修正を行ったものです。

2013.1.21.

【全体】

全体的に,難化した印象を受ける。選択肢が増えたことや微妙なことを尋ねる問題がみられた。
平均点は下がりそうな予感。普段からセンター試験の過去問を40分くらいで解ける人なら,見直しするのも時間的に余裕があるし,少々ミスをしても取り返せる。

【1番】

例によって小問集合。いろいろな分野からバランスよく出題されている。
静電誘導の問題ははく検電器を用いない出題で,目には新しいが考え方は難しくない。
問5の回折はセンター試験では珍しい。「隙間の幅が波長と同程度以下になると,回折は顕著になる。」ということを覚えておかねばならない。
問6は浮力と力のモーメントが複合的に組み合わさっている。
一つ一つは難しくないが,落ち着いて考えないと,引っかかるような出題ではないだろうか。平常心とスピードが大切。

【2番】

電磁誘導は7〜8年前くらいに似たようなグラフの問題が出されていたように記憶する。レンツの法則をよく考えさせる良問だろう。
直流回路はオームの法則やジュールの法則をうまく当てはめよう。
大問4つの中では最もときやすい問題ではないだろうか。

【3番】

光はさておき・・・・・問4の点Yの移動はまさか距離による音の大小の影響を考える問題だったんですね。こんなのがセンターに出されるなんて・・・最初は目を疑う選択肢だった。

【4番】

A,Bは力学分野から。問2は解き方が複数思いつき,どれにしようか迷ってしまった。力のつりあいで解くか,運動エネルギーの式を微分して解くのか。前者が即答できるが,おもしろくない。受験生諸君,後者で解いてみると勉強になる。
問3はグラフの式を立てるとなると少々時間が気になる。そこで,いくつかの特徴的な点がうまくあてはまるかどうか気にしておくのが良い。

Cはいくつかの予備校のホームページにも書かれているが,断熱自由膨張を知っているかどうかで変わりそう。→センターにしてはやり過ぎ感が漂う。